なぜギズモは吠えなくなったのか

ギズモはものすごく吠えた。深夜から明け方に、特に激しく吠えたので、近所から苦情がでたらどうしようと私は焦った。ギズモは、小さな物音にも反応し、1度吠えだすと火が着いたように激しく吠える。それは、私が寝床についてから酷いときには10回~15回。私は睡眠不足でイライラしたが、今思うとギズモの方がもっとイライラしていたのだろう。なぜならば、ずっと不安でずっと興奮状態にあったということなのだから。

ギズモが吠えなくなった理由は、環境に慣れることで「ここは安全な場所なんだ」「物音は攻撃されているのではないんだ」と理解したからだと思う。今では自宅にいて怖がるのは大きな台風のときくらいで、日常の物音には反応しない。

吠える犬には厳しく躾けをという人もいるだろう。黙るまでかまわずにほっておくや、ご褒美でつる、酷い本には罰をあたえるなんていうのもある。なぜギズモはあんなに吠えていたのか?例えば深夜に強くふく風の音。ギズモにとっては風なのか敵が押し寄せてきている音なのかわからなかっただろう。また、近所人々が生活する音。これも耳のよいギズモにはよく聞こえ、何の音かわからず脅威だっただろう。そうギズモは不安だから吠えていたのだ。「怖いよ!」「こっちにくるな!」と叫んでいたのだ。不安に思うギズモに対して「黙れ!」と怒るのは余りにも乱暴ではないだろうか。

私はギズモの声をきく努力し、「怖いよ!」と叫ぶ声を受け取った。だからギズモが不安で吠えるときには「うるさい!」ではなく「大丈夫だよ」と声をかけるようにする。もちろんそんなことで、ギズモがすぐに安心するわけがないのだが、気づいたときには吠えなくなっていた。0点の飼い主から少しは頼りになる飼い主になれたのだろうか。ギズモが吠えなくなったのは、環境に慣れて安心したということもあるだろうが、私のことが信頼できるようになったというも大きいだろう。なぜならば、犬たちはどんな場所でも飼い主のそばにいることを一番に望んでいる。ギズモにとって私のそばにいることが安心であると感じるようになったことで吠えなくなったのだ。これからもギズモの言葉を聞き逃さないようにすることが、飼い主である私の大切な務めなのだろう。

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